医療系雑貨生みたて卵屋
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12.事の顛末
ご注意:商品観覧中の方を優先してください。
使い魔は盗賊の巣窟でのことを思い出して、自分のバッグにつけていたご主人とのお守りをルークに見せた。
ご主人特製の紋様を見て、ルークはやっと信じてくれたようだ。
何故こんなことになっているのか聞きたいことはたくさんあったが、
とりあえず、この場を離れる必要があった。
詳しい話は歩きながらすることにした。
ルークたちは歩きながら、今までの経緯を使い魔に丁寧に教えてくれた。
【ルーク達と話した記録】
領主
「半島周辺で頻発する船の難破に心を痛めていた私は、安全に航海できる運河の建設を進めていた。
これが完成することでマナンは港としての機能を失うことは明確で、
都市機能を東港街に移転することが決定していた。
しかし、マナンにおける利権を持つものたちの反対が強く妨害されていた。
その妨害の一つが盗賊の問題だった。
都市と新興都市との経路の途中で、移民を盗賊に襲わせていた。
一人以外を残虐に殺害し、その噂が広がるように一人だけ逃す。ということを続けていた。
盗賊の悪行は広まり、移民の抑制にかなり影響が出ていた。」
ルーク
「その盗賊の巣窟に迷い込んでしまったのが僕たちだった。僕たちは4匹で旅をしていてね。
盗賊の巣窟だとは知らず、宿を借りるつもりで伺ったんだ。
ちょうど誰もいなくて空き家だと思って、みんなそれぞれ気に入った所で寝ていたんだけれど、
ひと仕事して帰ってきたんだろうね。今考えると。
暖炉にいた僕の目にマッチを刺してきたんだ。
僕の目はギラギラしているから、燃えている炭火と勘違いしたのかもしれない。
驚いて盗賊の顔に爪を立てたんだ。
そうしたら盗賊は逃げ出して裏口で寝てた犬の尾を踏んだものだから、犬は怒って足に噛みついたらしい。
そのまま中庭を抜けようとしたところを騒がしい盗賊に驚いて、ロバが後ろ足で蹴り上げた。
騒がしさで目を覚ました鶏が朝と勘違いして大声で鳴いたという。
そうしたら盗賊は「魔女がいる、ナイフを持った男や怪物、裁判官までいる。」と喚き散らして逃げていったんだ。
周りにいた盗賊たちも怯えて蜘蛛の子を散らすように四方八方に逃げ出した。」

領主
「元々、周辺にはかなりの数の討伐隊を派遣していてね。
逃げ出した盗賊たちは兵士と鉢合わせて、多くの盗賊が討伐できた。
それでも生き残った盗賊たちはいて、生き残った盗賊には手練れが多かった。
その少数精鋭は、族長の下に集まって次の計画を実行したんだ。
その計画とは領主の私を監禁し、権力を乗っ取るというものだ。
私はあまり面前に出ることはなかったので、監禁されていることに気づくものは少なかった。」
ルーク
「今も僕たちに暴行されて重症だって偽って、面会謝絶にしている。
それでも、面会が必要な時には族長がなりすましていると聞く。
背格好も似ているので気づかないものも多いらしい。」
自分
「ルークたちは領主様に呼ばれて屋敷に行ったんだよね?」
領主
「盗賊の討伐後すぐ監禁されているから、招待しているのは族長になるね。」
ルーク
「そうだね。面会のため大広間に入ったら突然襲われたんだ。
逃げる途中、監禁部屋で領主様を見つけて一緒に逃げることになったんだ。」
領主
「領主という身分を明かせばすぐ解決すると思ったんだが、先手を打たれてて、非常に似ている偽物が現れたと指名手配されていた。」
ルーク
「僕たち4人も指名手配されていて、一緒に逃げることにしたんだ。
監視網が結構厳しくて、兵士だけではなく、盗賊たちからも狙われていた。
港や交通の要所は監視が厳しく、運河を越えることも難しい状況だった。」
領主
「北にいる大公に助力を求めたいのだが、東港街と西港街の監視が厳しすぎて、半島から出る術がなかったんだ。」

ルーク
「それで思いついたのが、自分たちを死んだことにする作戦だ。
この地方の石化の伝承”バジリスク”に目を付けた。
バジリスクに石化されたように見せかけ、その石像を破壊することで、完全に死んだと思わせる。
準備として石を彫刻して自分たちの分身を作る必要があった。
バジリスクへの変装はばっちりだ。
まず、ロバが前足を岩にかけ立ち上がり、犬はロバの背に飛び乗った。
僕は長い枝を持って、犬の上に登った。鶏が大きなマントを羽織って、僕の頭にとまった
ロバの尻尾に領主様が絡んで、マントから顔を出せば出来上がりだ。
僕が棒を降れば羽ばたいているように見えた。
この作戦にはいくつか問題があった。
1つ目は、バジリスクに高い信憑性を持たせること。
2つ目は、準備を秘密裏に行うこと。
3つ目は、十分な目撃者がいること。
1つ目と2つ目は同時に進める事ができた。それは噂を流すことで解決した。
森の巨大な岩が、夜になるとうめき声を発し、生き物を石に変えてしまう。
また、その岩から生まれた巨大な化け物バジリスクが森の中を引きずり回すと。
バジリスクの存在感を生み出しつつ、目立ちすぎる彫刻の音を誤魔化せた。
また気味悪がって近寄り難い印象を与えた。
それでも、興味を持って森に来るやつ入るので、そういうやつらもうまく利用することにした。
バジリスクの姿で驚かせるのはもちろん、広場に習作の石像を毎日置いて、侵入者に目撃させて、破壊した。
これによってたくさんの石化されたやつらが破壊された印象を植え付けた。
覗きにきたやつらは石像の変化に慄き、言いふらしてくれた。
無惨に破壊された石像たちも良い効果があったようだ。住民のほとんどが信じていたように思う。
問題の3つ目は、毎日夕暮れ時に決まって騒ぎを起こすことで解決した。
大勢に追われる状況を作って、目撃者を増やすことにした。
最初の頃は玄関を汚したり壊したりだったが、途中から悪い奴らの屋敷に忍び込んで盗みを行ったりしていた。
悪い奴らから奪った盗品は、街中にばら撒いた。これは目立つためでもあるけど、
好意的な住民を増やすことで逃げやすい状況を作る目的もあった。
とはいえ派手な立ち回りをしても捕まらなかったのには別の理由がある。
それは長い歴史を持つこの都市に秘密がある。
領主だけが知っている古い通路が街中に張り巡らされている。それを利用して逃げ回ったんだ。」
領主
「私はルークの首にマフラーのように巻きついて、道案内をしていたんだよ。」
ルーク
「そして見ていた通り、今日が本番だった。成功したと思う。監視も数日後には解かれるんじゃないかな。」

この後、10日ほど隠れて過ごした。
監視のなくなった東港街を抜け、無事にマナンナン半島を脱出した。
領主は大公に助けを求めるため、大公領のある北へ行くという。
進む方角が同じなので、しばらく一緒に旅をすることになった。
4匹は元々していた旅の続きをするらしく西へと向かうという。
ルークとは、ご主人へ手紙などでまた連絡をするよう約束をして別れた。
無事ルークと会う事ができてよかった。
まだ旅は終わらないけど、この話はここまで。
以上、今回の旅の報告書とする。
—— おわり ——
お疲れ様でした。ありがとうございました!
1階レジにてノベルティがもらえます。
店員さんに「ブレーメン」とお伝えください。

お時間ありましたら、アンケートにご協力ください。
あらすじ
使い魔はご主人にもらったお守りをルークに見せる。
ご主人特製の紋様を見て、ルークは使い魔を信じた。
ルーク達は事の顛末を使い魔達に話し始めた。
領主は、半島周辺での船の難破を防ぐために運河の建設を進めた。
運河の完成によりマナンは港としての機能を失うので、
都市機能は東港街に移転する予定だった。
マナンにおける利権を持つ者たちは、都市機能移転の妨害をしていた。
妨害の一つが盗賊の問題だった。
盗賊は、都市と新興都市との間の移民を襲撃していた。
ルークたちは旅の途中、偶然に盗賊の巣窟に迷い込んでしまった。
ルークたちの奇襲により、盗賊たちは撃退される。

領主は、盗賊の討伐後に族長によって監禁される。
族長は、領主に成りすまして権力を乗っ取ろうとしていた。
ルークたちは、領主の屋敷に招待され、族長に襲撃される。
ルークたちは、監禁されていた領主と共に屋敷から逃亡する。
領主とルーク達は、マナンナン半島から出たいが、監視が厳しく出られない。

ルークたちは監視を解くため、自分たちを死んだと思わせる作戦を計画する。
バジリスクの噂を利用し、自分たちに似た石像を破壊することで死んだように見せかける。
バジリスクには5匹が力をあわせて変装する。

バジリスクの存在感を高めるため、準備を秘密裏に行うために噂を流す。
「森の巨大な岩が、夜になるとうめき声を発し、生き物を石に変えてしまう。
また、その岩から生まれた巨大な化け物バジリスクが森の中を引きずり回す。」
それでも見にくるので、広場に石像を置いて見られた像を破壊することを繰り返した。
目撃者を増やすために、悪い奴らから金品を奪い、街中にばら撒いた。
逃走する時、領主だけが知っている古い通路を利用していた。
ルークたちの作戦は成功し、住民たちはルークたちの死を信じる。
監視は数日後に解かれる見込みである。
以上、今回の旅の報告書とする。
—— おわり ——
お疲れ様でした。ありがとうございました!
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店員さんに「ブレーメン」とお伝えください。

これにておしまいです。お疲れ様でした。ありがとうございました!
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お時間ありましたら、アンケートにご協力ください。
2. 東港街の砦
ご注意:商品観覧中の方を優先してください。
これはルークを見つけるまでの旅の報告書。
ご主人が心配しないように、こまめに送ることにしよう。
大陸の南側に位置するマナンナン半島。
半島の周辺海域は荒れており、頻発する船の難破で魔の海域と呼ばれている。
それでも東西を行き来できる数少ない航路で、この航路は重宝されていた。
荒波の中、休息できる唯一の港町がマナン。
殆どの船が立ち寄っていた港町で、交易として発展した中核都市だ。
その街にルークらしき猫が向かったという噂を耳にした。
自分たちは東海岸沿いに南下していた。
もうそろそろ半島というところで、眼前に横たわる砦が姿を現した。
近づくと砦沿いに深く岩の大地を削って作られた運河が引かれていた。
切り立った崖から運河を覗き込む。
——— すごい数の船。
大きな船もたくさんだし、かっこいい。
砦で通行の管理をしていた門番と仲良くなり聞いた話。
門番
「ここは大陸と半島の境目で、くびれている所なんだけどね、運河はそのくびれた所の西側から東側まで繋がってるんだ。
元々、荒れる海を避けて陸路で横断していた経路で、両端には港があったんだ。
運河はその二つの港を繋げる形で作られたんだ。
ここの砦は元々は東側の港だったんだよ。だから、船の着港もやるし、
北部から侵攻してくる蛮族からの防衛が主な仕事なんだ。
西側の港街はこっちと違って一気に過疎化してるらしい。
まあ、防衛の拠点として必要だから、なくなることはないだろうけどね。」

砦を越えると、賑やかな街が広がっていた。正式な街の名前はなく東港街と呼ばれていた。
交易の要所となっているらしく、東西から海を越えてきた品々で溢れている。
行き交う服装も体格も様々で、いくつもの文化が交錯していた。
街のあちらこちらで新しい建物が建築されている。
運河が完成したのは三年前だという。若い街で活気がある。
色々な国の建物様式が立ち並ぶのを見て、多国籍な雰囲気にも驚いた。
急速な東港街の発展と引き換えにマナンが衰退しているという話も聞いた。
運河ができた今となっては、あえて危険を冒してまでマナンに立ち寄る船はないという。
中核都市としての機能は残っている様だが、港としての役割は失っているらしい。
商賈や金融、医療施設など東港街へ移転したらしく、それに伴って半数に近い多くの市民が引っ越しているらしい。
——— ルークも引っ越ししてこの街にいるかも。
しばらくこの街で情報を集めよう。
この街は元々様々な国から人が集まっていることもあり、旅人にも隔たりがない。
色々と話を聞きやすく情報収集のしやすい街だ。
街の中心部から少し離れた安宿にしばらく泊まることにした。
マナンナン半島の気候は年中比較的温かいらしく、薄着で過ごしやすい。
ほとんどが山地で、海岸沿いにいくつかの平地が広がっている。
どうやら海岸沿いの気候は穏やかで暖かく過ごしやすく、山地は寒いらしい。
山地には鬱蒼とした森が広がっており、薄気味悪く寄りつくものは少ない。
昔から恐ろし気な噂が多く、はみ出し者たちの居場所にもなっており治安が悪いらしい。
盗賊に襲われる事件も多く、マナンから東港街への転居者が狙われる事件が頻発していたという。
狙われた者の多くが命を落とし、転居者は激減していたが、その盗賊の巣窟を旅人たちが壊滅させたらしく、引っ越しも少しずつ増えているという話だ。
街中には石造の建物が多い。この辺りでは採石が盛んで石工が多いそうだ。
だからなのか石にまつわる話も多かった。
自分で掘った彫像に恋をした彫刻家の話。
巨石で積み上げられた古代遺跡。
石で出来た生き物。石化の呪い。
色々と興味深い話が多く、詳しく調べてみたい。
しかし、東港街は新しい街なのでこういった歴史や伝承を調べるには資料が少ない。
歴史があるマナンの街には、図書館などにそういった書物もあるらしい。
マナンについたら調べてみよう。
宿の近くの飲食店で食事をした時、隣のテーブルで食事をしている紳士と仲良くなった。
近所で開業している医師だというので、この辺りの薬草や医療について尋ねる。
この辺りではハーブによる療法が盛んで、サフラン、プリムラ、マジョラム、ペパーミント、ワイルドタイムなど料理に使えるものも多い。
おまじないにも使われているようで、悪夢除け、結婚祝い、魔除けなど面白い話が聞けた。
サフラン
世界で最も高価なスパイスの 1 つ。料理、香水、伝統薬に使用。
豊穣と繁栄の象徴とされ、結婚式などの祝祭で使用される。
結婚式の会場はサフランの花やサフラン色の布で装飾され、衣装にも使われる。
また、サフランを使った料理や飲み物が振る舞われる。
プリムラ
春の訪れを告げる花。女神の聖なる花とされている。
魔除けの効果があり、玄関先などに飾られる。新しい門出や幸運を象徴する花。
恋まじないにも使用され、花を枕の下に入れて眠ると、恋が叶うと言われている。
マジョラム
料理や伝統薬に使用され、リラックス効果があり、眠効果がある
半島全体で野生に生息しており、多くの薬草店で乾燥したハーブが売られている。
愛の呪文に使用されることがあり、枕の下に置いて寝ると、恋人が夢に現れる。
ペパーミント
お茶にして飲むと、幸運が訪れると言われ、おもてなしの定番となっている。
ハーデスとの関連が深く、ハーデスが恋したメンテーが変身した姿と言われている。
葉を枕元に置くと、悪夢を防ぐとされている。
ワイルドタイム
魔除けとして玄関や家の中に飾られる。悪霊が入ってくるのを防ぐと言われている。
戦士の勇気と勝利を祈願するためにも使われる。
お守りとして身につけると、幸運や健康をもたらすと信じられている。
紳士にマナンに行く予定があることを話すと、今は使われていない研究所がマナンにあるらしく滞在中貸してもらえることになった。

次の場所「オルガン」で下の印に端末をかざし、質問に答えて次に進もう。

あらすじ
これはルークを見つけるまでの旅の報告書。
ルークを探すため、使い魔たちはマナンナン半島を目指す。
東海岸沿いに南下し、大陸と半島の境にある運河を発見。
運河沿いに作られた東港街は交易で栄えていた。
一方、かつての中核都市マナンは衰退していた。
使い魔たちは東港街に滞在し、ルークの情報収集を始める。

マナンナン半島は温暖で過ごしやすい気候。
山地には鬱蒼とした森が広がり、盗賊の巣窟となっていたが、最近壊滅したらしい。
東港街は石造りの建物が多く、石にまつわる話が多い。
歴史資料が少ないため、詳細な調査はマナンで行う予定。
飲食店で知り合った医師から、この辺りの薬草や医療について聞いた。
ハーブによる療法が盛んで、料理やおまじないにも使われているらしい。
サフラン: 豊穣と繁栄の象徴。結婚式に欠かせない花で、料理や衣装にも使われる。
プリムラ: 春の訪れを告げる女神の聖なる花。魔除けや幸運のおまじないに用いられる。
マジョラム: リラックス効果と眠効果があるハーブ。愛の呪文にも使用される。
ペパーミント: おもてなしの定番ハーブ。幸運をもたらし、悪夢を防ぐとされる。
ワイルドタイム: 魔除けと幸運のお守り。戦士の勇気と勝利を祈願するためにも使われる。
マナン滞在中は、医師のつてで研究所を借りられることになった。

次の場所「オルガン」で下の印に端末をかざし、質問に答えて次に進もう。

3. マナンへ
ご注意:商品観覧中の方を優先してください。